借入金利から見る住宅ローンの資金計画
マイホームを購入する、土地を購入して注文住宅で家を建てる。
これは、人生でそう何度も経験することができない大きな買い物です。
ですが、経験があまり無い上に、高額な買い物で、多くの方が長期での住宅ローンをご利用されるため、資金計画は重要になってきます。
そこで、ここでは「借入金利から見る住宅ローンの資金計画」について、少し見ていきたいと思います。
総額いくら借入するかより、毎月の返済額から考える
家を買うにあたっていくら借入したい、という言葉が出てきますが、資金計画を建てる上では、総額よりも月々の返済額を重視しましょう。
というのも、総額は同じでも、月々の返済額は、その方それぞれで異なるからです。
重要なキーワードは、「借入金利」です。
たとえば、4000万円を借入するケースで見ていくと、
・Aさんの場合(返済金利0.457%、35年返済、元利金等支払い 変動金利)
⇒月々の返済額 103,076円
・Bさんの場合(返済金利1.675%、35年返済、元利金等支払い 固定金利)
⇒月々の返済額 125,932年
借入する金額は同じでも金利がこれだけ違うと、月々の返済額の差は実に、22,856円にもなります。
2万円以上も毎月の返済額が変わると、日々の生活にも大きく影響しますよね。
新生活がスタートすると実際に多くの方が気になるのは
「いまいくら住宅ローンの借入が残っているのだろう」ではなく、「毎月の住宅ローンに支払う生活費がいくらか」です。
これから注文住宅!と思われている方は、日々の生活費に負担がかかり過ぎないよう「月々の返済額」から資金計画を立てましょう。
※ちなみに、上記の金利は、変動金利では現段階ではかなり良い条件の場合の数値を見ていますが、固定金利は一般的な借入金利であり、諸費用予算によっては、上記以上の借入金利が必要になりますので、実際にありえるシュミレーションと言っても良いでしょう。
総返済額を見るとさらに驚き!
さきほどの上記の一例で月々の返済額のシュミレーションをみましたが、さらに注目すべきは、35年間でのトータルの総返済額です。
・Aさんの場合(返済金利0.457%、35年返済、元利金等支払い 変動金利)
⇒総返済額 43,291,920円
・Bさんの場合(返済金利0.457%、35年返済、元利金等支払い 変動金利)
⇒総返済額 52,891,440円
借入する金額は同じでも35年間返済し続けると、返済額の差は実に9,599,520円もの差になります。
約1000万円の差です。
金利は月々でもその差は大きいですが、35年間という長期で考えると、金利が少しでも低いことが、いかに将来設計で重要な影響を与えるのかよくわかります。
長期固定金利は得なのか?
さて、借入金利に目を向けて資金計画を考えているわけですが、35年長期固定金利、いわゆるフラット35はお得なのか?
まず結果としては、損だと思います。
長期固定金利の良さは、35年間返済額が変わらないというのが、「唯一のメリット」と言えます。
ただ、変動金利と固定金利の差がおよそ1%近くもある現状を考えると、決して得とは言えません。
ご存知の通り、変更金利は、もちろん金利の変動が生じる可能性があります。
しかし、ここ20年間、結果としては下がり続けています。
これは日本の経済、しいてはみなさんのお給料も相対的に下がっていることも影響しています。
今後金利の上昇の可能性もありますが、経済の停滞、もっと言えばみなさんのお給料が上がっていかなければ、今後もなかなか金利上昇は見込めません。
その中で、1%もの差がつく変動金利と固定金利を考えた場合、月々の返済額、そして35年間の総返済額を考えると、現状ではやはり変動金利のほうがメリットは大きいと思われます。
諸費用をいまは貯める時期?
諸費用を貯めることはマイホーム購入時に当然におこなっていただきたい資金計画のひとつです。
但し、ここ数年の動きを見ると、土地の価格、建物材料と施工費がともに上昇傾向です。
例えば、いますぐに家を建てずに、諸費用を3年間で毎月30,000円を貯めたところで、約100万円しか貯まりません。
その間に、土地の価格上昇、建築費の上昇はおそらく続くと思われます。
またその3年間は、賃貸マンションなどの家賃も払わなければいけません。
家賃70,000円に、駐車場代8,000円だとしたら、月々78,000円で、これを3年間家賃を払い続けると、実に280万円の払うことになります。
家賃は払い続けても、一切自分の所有にも財産にもなりません。
280万円は捨てるようなものです。
一生賃貸マンション暮らしであれば家賃は意味を持ちますが、いつかは家を購入しようということでしたら、家賃=無駄です。
無駄に280万円近いお金を払うのであれば、いまの段階でマイホームを建てて、早く住宅ローンの返済をスタートし、家賃で払っていた生活費を当てるべきです。
マイホームはやすらぎの場であり、家族の居場所であり、そして、、家族の財産になります。
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