基礎の床部分に土は見えるもの?
注文住宅をご検討中の方に基礎についての質問を頂戴しました。
その内容は
「友達がハウスメーカーで家を建てているのだが、基礎の床部分にコンクリートを流していないが問題ないのか?」
というものです。
答えとしては、これは「布基礎」と呼ばれる基礎です。
布基礎の特徴は、立ち上がり部分がコンクリートでできていて、床部分は土のままという形状です。
もちろん、土部分には地面からの湿気を防ぐための防湿フィルムを敷きます。
昭和の時代にはよく見られた基礎の仕様で、現在でも一部の会社では布基礎は見かけられます。
ですので、別に違法な基礎でもなく、正式な施工方法の基礎と言えます。
ただ最近はこの基礎の床部分にも配筋をして床部分と立ち上がり部分ともにコンクリートで施工する「ベタ基礎」が主流です。
ベタ基礎は床部分と立ち上がり部分を一体構造とする点で強度が強くメリットといえます。
地盤調査の結果、基礎杭工事は不要だが、ベタ基礎はしましょうという地盤調査結果が記載されていることが多いことでもわかるように、一般的にはやはりベタ基礎がよいかと思います。
もちろん、基礎や躯体を含めてしっかりした設計をしたうえで、布基礎ということでも問題はありません。
大切なことは、布基礎かベタ基礎かではなく、柱から建物の荷重を地面へ伝えるための役割である「基礎の設計をしっかりおこない施工されているか」だといえます。
家を建てるとなるとどうしても間取りやキッチンなどの設備に目が行きがちですが、基礎は家づくりで重要な工事ですので、ぜひ基礎工事にも着目していただくと良い家づくりが叶うでしょう。