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小屋組みにグリン材は適正か!?

2017-07-24

耐震性・耐久性を考えた家づくりは誰しもが望む家づくりであり、叶えたいものです。

土台や建物を支える通柱・管柱はもちろん、下の階へ荷重等を垂直方向に力を流す役割の梁桁。

これらはどのような樹種やサイズのものをしようするのか、工務店のスタンスや考え方が反映されがちです。

しかし、小屋組みに関してはどうも関心が建て主も施工する側の工務店ともすれば軽視しがちです。

でも、この小屋組みもとても大切です。どういうことか見ていきましょう。

一般的な小屋組みの材料とは

一般的に小屋組みには米松などが使用されることが多いのですが、注目はその米松などの「未乾燥材=グリン材」と、呼ばれるものが多く使われています。

小屋組みは1階や2階のように人や家具などの大きな荷重がかからず、屋根組みのみを支えるものなので、この未乾燥材=グリン材を一般的に使用するといわれています。

未乾燥材とは、自然乾燥または人工乾燥させていない、水をたくさん含んだ乾燥させられていない木のことです。

水をたくさん含んでいる(含水率が高い)ということは、想像できると思いますが、木の強度はかなり弱いものです。

未乾燥材を立てかけていると、地面が水で濡れているなんてことは、大工さんなら特に経験あるかもしれません、それくらい水をたくさん含んでいる木なのです。

でも、この未乾燥材を使用することが実は住宅業界の小屋組みの主流です。

理由は、大きな荷重がかからないから未乾燥材で大丈夫だろうという意見なのですが・・・

みなさんはどう思われますか?この事実。

 

小屋組みで未乾燥材を使うことで起きる問題点

大きな荷重がかからないから乾燥材ではなく、安価な未乾燥材を多くの住宅会社・工務店で使用されています。

問題点はないのでしょうか!?

もちろん無いわけないです!!

1階の床組みや、2階の床組みに比べるともちろんロフトなどしない限り大きな荷重がかかるわけではありませんが、「水」をたくさん含んでいるという点が問題です。

未乾燥材は水を多く含んでいます。

大工さんもその「水」の量の多さで、木が重く感じるといいます(←目が詰まった良質な木ではなく、水たぷたぷのダメな木という嫌味な言い方ということです・・)

このたくさん含まれた水は、家を建てている最中にもどんどん乾燥蒸発して抜けていきます。

棟上をした際に、小屋組みを組み、火打ち梁などを施工してボルトしっかりと締め付けしても、早い時には家が完成する頃には、木に含まれた水が抜けてやせ細り、、、結果、当初しっかり締め付けしたボルトなどが緩んでいるなんてケースがよくあるそうです(多くの大工さんの経験値としての意見としてです)

必要な箇所のボルトなどが緩んでしまい、さて家の強度はどうなるでしょうか????

屋根組みの木がやせ細っていけば、仕上げ材としての屋根にも影響は全くでないわけではありません。

そんなことが起きる、起きる可能性が高い木が、自分の家づくりに使用されていたらどうでしょうか?

耐震性・耐久性の高い家を建てたいと願うのであれば、土台や柱、梁桁などはもちろん重要ですが、細部にわたる小屋組みまで、材料の選定はしっかりとおこなうべきです。

また、そういった考え方、スタンスを持った工務店に家づくりを依頼すべきではないでしょうか。

 

 

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