窓による通風・採光と気密性が寝室の快適さのカギ
家づくりでは、リビングには窓を多く設けることが多いと思いますが、家族がそれぞれ寝る寝室の窓選びも大切にしましょう。
寝室はココロとカラダを休ませる空間です。
ゆったり家族全員と過ごすリビングも重要ですが、プライバシー性が高く休息の場所である寝室の快適性も家づくりではこだわりたいところです。
では、どんな点にこだわった寝室つくりをしていけば良いのかみていきましょう。
寝室の窓は2箇所設置して「風の道」をつくる
寝室の窓の数ですが、ぜひ2箇所は設けたいところです。
窓が2箇所あることで風の入り口と出口という「風の道」をつくることができます。
このことで、通風性の高い寝室にすることができます。
風が通り、気持ちよく過ごせる寝室は安眠にも効果的です。
特に、枕元の上に窓を設けると自然光を取り入れることもでき、また夏場は涼しい夜風が入り込みます。
但し、冬場は逆に冷気が入りやすいので、気密性の高い樹脂サッシや内窓の併用も検討しましょう。
部屋のレイアウトの都合上、寝室が外壁面と一面しか接していない場合は、窓を上下に配置することで2枚のサッシを設けることもできますので、上手に寝室のサッシのレイアウトは検討しましょう。
朝日を取り入れる採光
寝室は基本的には「寝る」ためのスペースです。
ですので、リビングのような明るさは求めなくても良いでしょう。
部屋の配置も北側など採光面で劣る場所に配置するのも問題ありません。
但し、快適な朝を迎えるためには、太陽光が入りだす東面に配置することができればベストです。
自然光での目覚めが可能な東面の寝室は、朝が弱い方にもオススメです。
どうしても東面に寝室が取れない場合は、窓と対面するようにベッドや布団を敷くことも良いでしょう。
窓があるだけで方角に関係なく多少の光は漏れ入りますので、その明るさで目覚めるというのも良いかもしれません。
寝室の採光のポイントは「朝の目覚め」がポイントになります。
気密性も考慮して
通風や採光に目が行きがちですが、寝室には「気密性」も重要です。
寝ている間はエアコンなどの調整もできないため、気密性が低いと寝室の住環境が寝ている間に大きく変化していきます。
これでは安眠効果は得られにくいでしょう。
気密性を高くしておけば、就寝から寝起きまでの空気環境をあまり変えずに就寝時間を過ごすことができます。
リビングに気密性の高いサッシなどを入れられる方が多いと思いますが、ご予算の許す限り、寝室の気密性にもぜひ気を配りたいところです。
窓だけでなく、エクステリアとの併用で防犯性をアップ
寝室の快適性に窓は必要ですが、窓があるとどうしても泥棒や不審者の侵入路にもなってしまいます。
そこで対策として考えられることで思いつくのが面格子。
ただ最近ではこの面格子をデザイン性の悪さから嫌う方も増えています。
そこで、窓のサイズを考慮することで防犯対策をしてみてはいかがでしょうか。
人の出入がしにくい小さな窓にサイズを変更することで随分と防犯性は高まります。
また、サッシ自体の取り付け高さを部屋の高い位置にするハイサッシにすることで同じく侵入のしにくい環境を整えることができます。
その他、サッシだけではなく、一般的に知られるものにエクステリアでの対策も有効です。
たとえば、人を感知したらライトが点灯する人感センサー付きのスポットライトなどの照明器具は有効です。
侵入者が通るだけで照明がつくために心理的に入りにくくする効果があります。
また、歩くと独特の音がする防犯砂利なども有効です。
見た目は普通の砂利のようですが、歩くと通常の砂利以上の踏む音がして、侵入をためらわせる効果があります。
さて、窓による通風・採光と気密性が寝室の快適さのカギについて見てきました。
寝室と窓という関係だけをみてもこれだけのことを考慮する必要があるということを知っていただけたかと思います。
リビングを重視するあまり、ついつい後回しになりがちな寝室ですが、採光や通風・防犯性・気密性などあらゆる角度から検討していくことで、より快適な就寝時間を過ごせる寝室になると言えるのではないでしょうか。